大判例

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東京高等裁判所 平成8年(ネ)5053号 判決

2 被控訴人である亡松下繁訴訟承継人兼本人松下初男は、原審の審理中である平成七年一二月一七日死亡したが、同人に対する送達は公示送達によっていたために、原審裁判所は、これを知らずに審理を進め、平成八年四月二三日に口頭弁論を終結し、同年一〇月一五日、原判決を言い渡した(死亡後の訴訟手続は無効であるが、承継人による責問権の放棄により、有効となる余地も残されている。)。

3 控訴人らは、平成一〇年七月一五日、松下初男の子である高橋真弓と松下幸司の両名を被申立人として、訴訟手続受継の申立てをしたが、当裁判所は、平成一一年一月一三日、被申立人両名の相続放棄を有効と認めて、この申立てを却下した(別紙決定書のとおり。)。なお、当裁判所が職権により調査した結果によれば、他に松下初男の相続人は見当たらない(別紙の裁判所調査官の調査報告書のとおり。)。

4 そこで、当裁判所は、平成一一年一月一四日送達の別紙催告書により、控訴人らに対し、右の被申立人両名の他に、相続人が存在するかどうかを調査し、もし存在するのであれば、その相続人を被申立人として、再度、訴訟手続受継の申立てをすること、及び、もし相続人のあることが明らかでないときは、家庭裁判所に相続財産管理人選任の申立てをして、その選任を得て、その相続財産管理人を相手に、訴訟手続受継の申立てをするよう求めた。

5 しかし、控訴人らは、右の催告の趣旨に則った手続を取らないので、重ねて、平成一一年二月一六日、同年三月一七日、同年四月二二日、同年五月一七日に各送達された同文の各催告書を送付して、同旨の催告を繰り返したが、なお、控訴人らは、進行を図ろうとしない。

第二 そうすると、控訴人らにおいて、もはや本件訴訟を真摯に追行する意思を失ったために、本件控訴手続を維持して進行させることはできないこととなり、その結果、本件控訴は不適法となったから、民事訴訟法二九〇条を類推して、これを却下する。

(高木新二郎 河本誠之 白石哲)

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